今年も固定資産税・都市計画税の納税通知書が届きました。

合計税額は、163,300円。
分かってはいる。分かってはいるのですが、やっぱり毎年この通知書を見ると、少しだけ気分が重くなります。
家を買った。住宅ローンも払っている。管理費や修繕費もある。そこに加えて、毎年きっちり固定資産税がやってくる。
持ち家の宿命とはいえ、正直なところ、癪に障るものはあります。
固定資産税は、ざっくり言えば土地や家屋を持っている人に課される税金です。東京23区の場合、固定資産税の税率は1.4%、都市計画税の税率は0.3%とされています。都市計画税は固定資産税とあわせて納める形です。
では、年間163,300円という金額は高いのか、安いのか。
まず月額にすると、約13,608円。
こう考えると、都内で家を持ち続けるための「場所代」としては、極端に高いわけではない気もします。賃貸なら、もちろんこの金額で住める部屋などほぼありません。自分の家に住み続ける権利、土地や建物という資産を保有するコストとして考えれば、月1万3000円台はむしろ安いとも言えます。
一方で、年間16万円超という数字を見ると、やはりそれなりに重い。
16万円あれば、家電を買い替えられる。旅行にも行ける。外食ならかなり楽しめる。住宅ローンとは別に、何もしなくても毎年これだけ出ていくというのは、持ち家の現実です。
さらに考えてしまうのが、長期で見た場合の金額です。
仮にあと40年この家に住むとして、単純計算では、
163,300円 × 40年 = 6,532,000円
約653万円です。
つまり、今の税額がずっと続くだけでも、残りの人生で650万円以上を固定資産税・都市計画税として払うことになります。こう考えると、なかなかの金額です。
もちろん実際には、税額はずっと同じとは限りません。家屋部分は年数が経つにつれて評価が下がる可能性があります。一方で、土地価格が上がれば土地分の税額は上がる可能性があります。固定資産の評価は原則として3年に一度見直されるため、地価上昇局面では「じわじわ上がる」こともあり得ます。
仮に年1%ずつ上がると、40年間の合計は約800万円。
年2%ずつ上がると、約990万円。
そう考えると、「まあ年間16万円なら仕方ないか」と軽く流せる話でもありません。
ただし、ここで少し冷静に見方を変えてみます。
固定資産税は、たしかに毎年取られる税金です。でも、持ち家はその分、住居費の一部を資産に置き換えているとも言えます。賃貸であれば、家賃は払い続けても資産にはなりません。持ち家の場合、住宅ローンや税金や修繕費はかかるものの、最終的には土地や建物が手元に残ります。
もちろん、持ち家が絶対に得だと言いたいわけではありません。
むしろ家を持つということは、固定資産税、修繕、管理、災害リスク、老朽化、相続、売却の難しさなど、いろいろな責任を引き受けることでもあります。
「持ち家は家賃がかからない」という言い方は、半分正しくて、半分間違いです。
家賃は払わなくても、固定資産税は払う。
管理費も払う。
修繕費もかかる。
設備は壊れる。
外壁も劣化する。
そして税金の通知書は、毎年きっちり届く。
つまり、持ち家は無料の住まいではなく、自分で維持管理する住まいなのだと思います。
今回の163,300円を高いと見るか、安いと見るか。
結論としては、こうです。
毎年の支払いとしては高い。
でも、都内で自分の住まいを持ち続けるコストとしては、極端に高いとは言えない。
この二つの感覚が、同時に存在しています。
通知書を見た瞬間は、やっぱり少し腹が立つ。
でも、月割りにして、資産価値や住み心地まで含めて考えると、まあ仕方ないかとも思う。
固定資産税とは、持ち家に住む人が毎年受け取る、少し現実的すぎる通知表なのかもしれません。
家を買うということは、住宅ローンを組むことだけではありません。
その家と、その土地と、その地域に、長く付き合っていくということです。
そして毎年届くこの赤い文字の通知書は、こう言っているようにも見えます。
「あなたはこの場所を持っている。その分、ちゃんと払いなさい」と。
癪には障る。
でも、これもまた、家を持つということなのでしょう。
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