郊外でのコーポラティブハウス

以前、地方でのコーポラティブハウスとして、鳥取でのコーポラティブハウス事業を継続的にウォッチしていましたが、結局一戸建てが敷地内に数棟建っただけだった、というオチでかなりがっかりした覚えがあります。

まぁ、コーポラティブハウスが必ず集合住宅でなければならないという必然性は無いわけなので、一戸建てでも構わないのですが、何だか物足りなかった印象があります。

何となく自分の中では、コーポラティブハウス=集合住宅&デザイン的にもハイセンスな建物、という勝手な思い込みがあり、それに合致しないものは何となくコーポラとは見做せないという思いがあるみたいです。

あとはコーポラティブハウスは、地方ではなく都心にあるもの、という思いも同時にあります。

というのも特に日本においてはコーポラティブハウスは都心でしか成立し得ないような気がしてならないからです。

都心の地価が高い場所でこそ、住みたい人が集まり、コーポラティブ事業が成り立つのではないか、と思っています。あまり深い分析はまだ出来ていませんが、自分も参加したコーポラの経験も踏まえると朧気ながらそんな結論が出てきます。

私の考えるコーポラティブハウスの成立条件

・地価が高い
・山手線内(から近い)
・旗竿地など条件の悪い場所にある
・第一種低層住居専用地域(高さ10m未満)
・クルマが必須でない場所にある

東京23区を出ると急にクルマに乗る人が増えてきますが、これはコーポラにとってはあまり好ましくない条件だと思います。

クルマが必要な地域ということは、駐車場が必須ということです。となると、そのためのスペースを敷地内に設けなければ住む人が集まりません。

それは則ち建物以外にも余計なスペースを確保しなければならないことを意味します。それは余計なコストが掛かりコスト増をもたらします。

また、郊外へ向かうにつれ、地価が安くなるのでマンションや一戸建ての物件価格が安くなります。23区を外れると場所にもよりますが、5000万も出さなくとも80平米くらいの新築マンションが買えてしまいます。

そうなると、コーポラの方が、マンションや、場合によっては一戸建てに比べてコスト的に同等か割高になってしまいます。わざわざコストが高い住宅を選ぶ人というのは、例えコーポラが自由設計でメリットがあったとしても人数的に少なくなりますから、コーポラに参加しようとする人はかなり少なくなってしまうのではないでしょうか。

そもそも郊外は圧倒的に一戸建てが多く、マンションといった集合住宅に住む人が少ないのが現状です。そういった所でわざわざ集合住宅を好んで選ぶ人は少ないと思います。

郊外でもコーポラに興味を持つ人はいると思いますが、都心部に比べると相対的に数が圧倒的に限定されてしまうのが現状ではないのでしょうか。

コーポラは人数が集まらないと事業化できないので、いかに小戸数とはいえ、コーポラの募集戸数まで集めるのはかなり難しいという気がしています。

武蔵小金井や鎌倉といった比較的人気の郊外でさえ、事業化に至っていないことは郊外でのコーポラの難しさを表している気がします。

アーキネットさんの鎌倉の由比ヶ浜4丁目プロジェクトは、先ほどホームページを見たらページが消えてしまっていました。。。事業化を断念されたのでしょうか。


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